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闡鐓魔界・ヴァルセムス

闡鐓魔界・ヴァルセムス

6章 予感

深夜・・・明かりを殆ど消されたサイバックについたが
寝るところが無いために街の壁の上にて夜を過ごした

朝・・・オレンジの色の光りがテセアラの夜を明るくさせる
頭の布・・・昨晩殴られたところはやや痛む
布を取れば黒く固まった血が、額にこびり付いていた
髪に付いた血を手櫛でとるだけで、まだまだあった
ここ数日、連続して禁術を撃っていた為、マナが完全には回復していない

マキトの匂いをルネに探らせたが、いろんな人々の匂いもあり探れなかったらしい
そしていつものごとく、顔を隠し図書館に向かった
禁書、マナの流れ、術・・・いろいろと気になることがある
が無い
あったとしても燃やされたという禁書の情報、術の書
ほかにマナの関連について、の程度だ

「此処にある本以外で、マナの根源、歴史等の本は?」

いくら探しても無いために入り口付近のカウンターにて聞く

「残念ながら此処では、これらの本しかありません」
「此処では・・・というと?ほかのところにあるのか?」
「はい、確かにありますが・・・難しいですよ?」
「場所は?」
「王都メルトキオ、城内の資料室ですよ」
「・・・・・どうも」

「嫌な所にある・・・」

かつて、メルトキオで大量殺戮行ったオルクスには多少行き辛い・・・
今でも、厳重警備の場所だ
まず、フードをかぶっていたら怪しまれるのが当たり前だ

「・・・しかたない・・・か」

1つの事を頼りにゆっくりと王都に向かった
進入、ということだ

グランテセアラブリッジ
そこは王都メルトキオがあるフウジ大陸とアルタミラ大陸にある
世界一の超巨大な橋だ


途中青い子供の猫人と遊んでいるらしい(?)子供達が暗く見えた・・・

あともう少しで渡り終えるところでふと思う・・・

「・・・(この世の根源はマナ、水も大地も森も人も・・・マナ、マナはデリス・カーラーンから来た・・・
じゃあエルフはどこで生まれたのだろう・・・これもマナから生まれたとしたらマナには意志があることになる・・・
もし仮にマナからじゃないなら、何かあるってことだよな・・・)」

気づけば、橋を渡り終えるところだった・・・が

ブオゥ・・・

マナの衝突を感じた・・・そしてこの感覚は・・・!

「この魔力は・・・あの女だなぁ?」

クリムゾン・ドライヴを叩き潰し、そしてあの出来損ないを逃がした奴

「ということは・・・この微弱の感覚、やはりあいつもいるな・・・
 しかし・・・こいつらの相手・・・人間・・・?」

―異形の猛虎、牙は鋼、爪はルキン、銀のものなり
  天地トワズのその走り、我が前にて見せたまえ―

20メートルほど走り、隣に走るルネが来る
そして飛び乗る

「・・・近くになったら出来るだけ静かに」
『承知』


しばらく走ると・・・
集中し・・・魔力を研ぎ澄ませる

「・・・!これは・・・インディグネイションか?人間どもの魔力があいつと離れていく」

そして再び集中し、戦闘が終了されたこと知ると、ルネに足を緩めるように言おうとする
このままならゆっくりでもマキトを追い詰めれるからだ
しかし、次の瞬間記憶が蘇る



フオォウ-村が焼けた-


「!!!・・・なっ・・・何故だ!あれは封印をしていたはずだぞ!」
『主よ・・・このマナは・・・まさかあれでは?』
「ああ・・・間違いない、シェンピオミートだ」

地下の封印を・・・・誰が解きやがった

ラシュクが再び目を覚ました!


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